◆糖質は、炭素の水化物であることから「炭水化物」と呼ばれてきました。
砂糖は、植物が作る天然の炭水化物
Sugar(砂糖)の語源は、古代インドのサンスクリット語のSarkara(サルカラ)と言われています。紀元前330年頃、今から2300年前アレキサンダー大王のインド遠征の記録にあるそうです。「インドには蜂蜜のように甘い汁の採れる葦(アシ)がある」と書かれていました。
日本へは8世紀(奈良時代)に中国から伝えられました。奈良の大仏に献上された薬の目録「種々薬帖」には、砂糖という意味の「蔗糖」しょとうという記述があり当時、薬品として扱われていたことがわかります。14世紀になると貴族や武士が茶の湯を楽しむようになり、和菓子作りが盛んになりました。当時は中国から砂糖を輸入していました。
18世紀、8台将軍の「徳川吉宗」は、日本国内で砂糖作りを盛んにしようと、江戸城内でサトウキビの試験栽培をしたり、各地で砂糖を作ることを勧めました。19世紀に明治政府はてん菜の種を輸入し日本各地で栽培を始め、北海道の伊達市に日本初のてん菜糖工場が作られました。
18世紀にドイツの科学者が「てん菜」から砂糖の成分を取り出すことに成功。これにナポレオンが注目しヨーロッパ中でてん菜糖による砂糖作りが始まりました。
★日本では、砂糖はサトウキビ、てん菜で作られていますが、現在作られている国内の砂糖の80%は「てん菜」から作られています。なので「てん菜糖」をうたい文句に販売しているメーカーには説得力を感じません。
★砂糖は、ショ糖(スクロース)といいブドウ糖と果糖が一つずつくっついた2糖類といいます。植物は光合成で体内にショ糖を作ります。これらの絞り汁から不純物を取り除いてショ糖だけにしたのが上白糖やグラニュー糖です。デンプンはブドウ糖がたくさんつながっている物です。
★北海道帯広市の「ビート資料館」へ行こう! 日本甜菜製糖(株)の古い工場跡を資料館としてオープンしています。ここへ行けば全て丸わかり。
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◆「ブドウ糖はがん細胞の餌になるので、ブドウ糖を摂らないように」と病院でいわれました。手作り酵素は砂糖を使うのですが大丈夫ですか? という質問をたくさんいただきます。
★正常な細胞もがん細胞もブドウ糖が餌です!減らせば取り合いになります。ブドウ糖を摂らなければ正常な細胞は餌が無くなってしまいます! そしてエネルギーが足りなくなって「悪液質」隣痩せ衰え、免疫が低下して行くそうです
◆砂糖は生物のエネルギー源
★植物は光合成をして栄養を作っています。これがショ糖(砂糖)です。この光合成が植物の仕事。植物は栄養を作れるので「独立栄養生物」と言います。
★それに対して我々動物は、自分で栄養を作ることは出来ません。植物の栄養をもらう「従属栄養生物」と言います。
【光合成】 二酸化炭素 + 水 → ブドウ糖 + 酸素 〈6CO2+6H2O → C6H12O6+6CO2〉
★動物のDNAの数より、植物のDNAの数の方が1万個多いのです。
★生命は、糖と酵素と酸素から「ATP」というエネルギーを作り生きています。だから糖がないと生きられないのです。
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砂糖(2糖類)の化学式は C12H22O11です。私達は砂糖を食べてもそのままでは吸収されず、「スクラーゼ」という消化酵素で分解されて ブドウ糖 C6H12O6 と 果糖 C6H12O6という単糖類になります。砂糖(2糖)は単糖になって初めて小腸から吸収されます。
果糖も体の中でブドウ糖と同じ働きをします。
糖類の分類
①〈単糖類〉単糖といわれこれ以上分解できない物。ブドウ糖、果糖。②〈少糖類〉単糖が2~10個結合した物。砂糖(ショ糖)オリゴ糖 ③〈多糖類〉多数の糖が結合して連なった物(デンプンなど)に分類されます
★デンプン(多糖類)は、唾液・膵液の「アミラーゼ」・小腸の「マルターゼ」という酵素でブドウ糖(単糖)に分解され、小腸から吸収されます。
★ブドウ糖は生物のエネルギー源で、ブドウ糖がなければ生きられません。エネルギー(ATP)は生物の細胞内の「ミトコンドリア」という小器官で糖と酵素と酸素で作られます。
ミトコンドリアは通常1つの細胞に2000います。心臓の筋肉などには1つの細胞に7000います。現在人の細胞は36兆個といわれています。 36兆×2000個=○○○○○。この数は脳で調節されています。
★ミトコンドリアは熱に弱く、45℃で死んでしまいます。
簡単にいいますと、ミトコンドリアの中に*「クエン酸回路」という物があり、そこで「糖と酸素と酵素」でエネルギーが作られます。このエネルギーをATPといいます。アデノシン3リン酸(AdenosineTriPhosphate) *TCAサイクル
♣ちょっと「脱線話」
ある予防医学の先生が、「名古屋の金さん銀さんのように元気で長生きしたければ、体が良い細胞分裂をすることです。→ 良い細胞分裂をするには良いエネルギーを作ることです。→ 良いエネルギーを作るには「糖と酵素と酸素」が必要です。」と話していました。ミトコンドリアの中でエネルギーが作られるので、熱を加えない「手作り酵素」はぴったりだと思いました。
★ぬか漬けはミトコンドリア食品。熱を加えないのでミトコンドリアが生きています。手作り酵素はぬかずけと同じ発酵食品もです。
★正常な細胞もブドウ糖が餌です。ブドウ糖は生きて行くエネルギーを作るのに必要な栄養です。これを減らすとブドウとが足りなくなるので、体の中では「糖新生」ということが起こります。
◆糖新生!?
食後時間が経つと食べものが消化・吸収され、徐々にエネルギーが足りなくなってきます。「おなかがすいた~」という状態になります。すぐに食事が出来ると良いのですが、食べられないと蓄えていたエネルギーを使います。
まず筋肉に蓄えておいた「グリコーゲン」の分解が始まり、グルコース(ブドウ糖)が作られます。 肝臓でも同じにブドウ糖が作られ血液に乗せて全身に届けます。しかしこの蓄えはしばらくしか持ちません。
肝臓のグリコーゲンは100gほどしかなくこれを使い果たすと、次に肝臓や脂肪に蓄えた「中性脂肪」を分解してエネルギーを作ります。普通はこの程度で次の食事をするのでエネルギーが補給されます。しかし、さらに長期間にわたり飢餓状態が続くと脂肪に蓄えていた中性脂肪も底をつきます。こうなると「糖新生」を行います。
肝臓で、アミノ酸を材料にブドウ糖を合成して全身に送ります。つまりブドウ糖が体に少なくなると「タンパク質」、「脂肪」からブドウ糖を作ります。これは効率の悪い作り方で、筋肉からブドウ糖を作るので筋肉が少なくなってゆきます。ダイエットをすると痩せるのは筋肉や脂肪からブドウ糖を作るために痩せる、という部分が多いようです。
★脂肪・筋肉から作る糖 「ケトン体」 緊急時のエネルギーになるそうですがケトン体が増えすぎると血液が酸性に傾き「アシドーシス」となるそうです。ケトン体は自分の体から糖を作るので効率が悪い。 アシドーシスが悪化すると、吐き気・嘔吐・口の渇き・倦怠感・呼吸困難などが現れるそうです。免疫機能も弱くなるそうです。
そうすると体力がなくなり、「悪液質」という状態を引き起こします。悪液質とは栄養不良により体が衰弱したした状態を指す言葉。 悪液質になると食欲不振やエネルギーの無駄な消費が起こり脂肪や骨格筋が減り体重が減少し体力が消耗してしまいます。
★空腹時のこの一連の代謝は、何より脳を守るため。
体から糖が全て無くなると脳は5分で死滅するそうです。一番エネルギーを使うのは脳なのです。運動するよりもエネルギーを使います。脳を守るためにも朝食または起きてからの食事は大事です。
脳のエネルギー源は血液中のブドウ糖だけだそうです。糖の供給が減ると、イライラしたり怒りっぽくなります。さらに飢餓状態が続くと血糖不足・低血糖になって危険な状態になる恐れもあるそうです。
◆朝食抜きはダメ!
私達の体は寝ている間に修復されます。そこでエネルギーが使われるので、朝はエネルギー不足になっています。朝食抜きで出かけると途中でエネルギーが不足になり効率が悪くなります。
車で言えばガス欠に近い状態。朝は必ず何かを食べてエネルギーを補給することをお勧めします。すぐにエネルギーになる糖分がお勧めです。
◆手作り酵素の糖は「発酵」により、体に負担なくスーと吸収される糖になっているので朝食に手作り酵素を飲むと、寝ている間に使ったエネルギー補給をし、脳の働きが良くなるそうです。